人間はもちろんのこと、動物や植物も快適に活動するうえで大切なのが温度管理です。
例えば亜熱帯性の地域で自生している植物を日本国内で育成するには、必ず温室内で高温多湿の環境を再現しなくてはいけません。この温度管理をするのに必要となる機器が温度計で、昨今ではセンサーを使用した高性能な機材も販売されています。我々の周りにも温度計は至る所にあり、企業や学校・医療施設等で活用されているほどです。特に人によって管理が行ない難い生産工場では、センサー式の温度計が採用され、空調機と連動させて使用されているのが特徴です。生産工場に設置されている温度計センサーは、赤外線による空気中の水蒸気量を測定して温度を客観的に測定しています。
水蒸気が空気中に多く含まれていると気温が高く、少ないと気温が低いということをセンサーが自動認識して数値化するものです。赤外線は約20m範囲をカバーしますが、生産工場だと天井部に設置して俯瞰的な観測をしています。これによりフロア内の室温を隈なく観測でき、温度差を最小限に抑えられるというわけです。昨今主流の温度計センサーは、備わっている空調機と連動させられるものが一般的です。あらかじめ設定しておいた室温よりも高温を記録すると自動でエアコンを駆動させ、室温が下がれば暖房に切り替えてくれます。労働基準法で適切な室温管理をすることを事業所と責任者に義務付けており、そのサポートをしてくれる機器といえます。